織田無道似の男


競馬をやりたいがために、東京に就職しようと

決意した僕が就職したのは、渋谷にあるソフトウェア会社でした。


渋谷駅の東口に会社があり、

忙しくて土曜日も仕事する事が多かったのです。


歩いて5分もかからない場所に渋谷WINSがあり、

馬券好きな社員がいて、

WINSについて行って馬券を初めて購入しました。


詳しい内容までは忘れましたが、

ビギナーズラックで馬券が的中して、

それから、徐々に馬券にはまっていく事になったのです。

 

会社は渋谷でしたが、アパートは南武線

久地駅の近くでしたので、東京競馬場のある

府中本町駅には、電車で1本でした。


途中から、派遣先が武蔵中原駅の富士通になったので、

もっぱら休みの日は、東京競馬場に一人で通うようになりました。


ある時、一人の坊主頭の織田無道にのおやじが

僕に声をかけてきたのです。